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【交通事故】死亡事故で加害者になった…交通刑務所に入る可能性は?

  • 死亡事故,交通刑務所

【交通事故】死亡事故で加害者になった…交通刑務所に入る可能性は?

交通事故死亡事故)を起こしてしまった…」

ある日突然、自分が交通事故の加害者になる時がくるかもしれません。

自動車は大変便利な乗り物です。

しかし、自動車を運転するということは常に事故と隣り合わせです。

死亡事故に巻き込まれた被害者の遺族の怒りや悲しみは計り知れません。

もし、ご自身・ご家族が死亡事故を起こしてしまったら…

死亡事故の加害者は刑務所行き?

という不安が浮かんでくると思います。

このように死亡事故を起こすと刑務所に入るのかという点が気になる方も多いようです。

今回は自動車の死亡事故で刑務所に入る可能性はあるのかなどをみていきたいと思います。

自動車は確かに便利ですが、その反面、危険性の高い乗り物でもあります。

そのため、運転者個人には様々な注意義務が課せられています。

「自分は事故を起こさないから大丈夫」

と思ってらっしゃる方もたくさんいると思います。

しかし、誰でも死亡事故の加害者になり得る可能性はあります。

今回の記事で「死亡事故の加害者は交通刑務所に入る?」という点をおさえていきましょう。

法律的な部分は刑事事件の専門家の先生に解説していただきます。

十分、注意を払い運転していてもいつ自分が加害者や被害者になるかわかりません。

今回は自動車の死亡事故を起こしてしまうとどうなるのかをくわしく解説します。

よろしくお願いします。

ではさっそく、死亡事故を起こすと加害者はどうなってしまうのかをみていきたいと思います。

死亡事故(交通事故)を起こすと刑務所に入る?

自動車による死亡事故とは?

死亡事故を起こすと刑務所に入るのでしょうか…

まずは死亡事故の内容から順番にみていきましょう。

死亡事故とは、一般的に自動車の運転により他人を死亡させる犯罪をいいます

法律上、自動車の死亡事故に該当する犯罪は、

  • 過失運転致死罪
  • 危険運転致死罪

の2種類があります。

過失運転致死罪も危険運転致死罪も、他人を殺す意図はないことが前提となっています。

もし、他人を殺す意図で自動車でひいた場合は、殺人罪になるでしょう。

それぞれの内容も確認しておきましょう。

過失運転致死罪

過失運転致死は、自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死亡させることです。

運転者が注意義務に反して死亡事故を起こした場合、過失運転致死として相応の刑罰が予定されています。

危険運転致死罪

危険運転致死は、自動車を運転することが困難な状態や正常な運転が困難な態様などで運転し、よって人を死亡させることです。

運転者が特に危険な運転をして注意義務に反した場合、危険運転致死として極めて重い刑が予定されています。

それぞれの刑罰も確認しておきましょう。

過失運転致死と危険運転致死の刑罰

▼過失運転致死

7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金

▼危険運転致死

1年以上の有期懲役(2条)

15年以下の懲役(3条)

危険運転致死の2条、3条の違いは次の章で説明します。

表にも死亡事故の種類と刑罰をまとめましたのでご覧ください。

まとめ

死亡事故の種類と刑罰

過失運転致死危険運転致死
法律自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律
根拠条文5条2条・3条
刑罰7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金1年以上の有期懲役(2条)、15年以下の懲役(3条)

現在自動車の死亡事故に関する法律は「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」に規定されています。

こちらは平成26年5月20日に施行されました。

過失運転致死は5条に、危険運転致死は2条3条にそれぞれ規定されています。

「過失運転致死」も「危険運転致死」もどちらも懲役刑が科されることがあります。

なので交通事故(死亡事故)を起こした場合、刑務所に収容される可能性はあるということです。

さらに自動車による死亡事故についてくわしく知りたい方はこちらも併せてお読みください。

ではここからは死亡事故の具体的な事例をみていきましょう。

飲酒運転で死亡事故を起こしたら刑期は長くなる?

昨今の飲酒運転に対する規制は以前よりも非常に厳しいものになっています。

しかし、飲酒運転による事故がなくなったわけではありません。

先ほどの章で、自動車の死亡事故の刑罰がわかりました。

もし、飲酒運転によって死亡事故を起こした場合は刑期はさらに長くなるのでしょうか。

こんなニュースがありました。

東京都世田谷区の国道246号で昨年3月、飲酒運転で1人を死亡させ、4人に重軽傷を負わせたなどとして、危険運転致死傷などの罪に問われた(略)裁判員裁判で、東京地裁は17日、懲役17年(求刑懲役20年)の判決を言い渡した。(略)

懲役17年(求刑懲役20年)の非常に重い判決がくだされていますね。

飲酒運転で人を負傷させたり、死傷させると重い処罰を受ける可能性があります。

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律の飲酒運転に関する条文を確認してみましょう。

第二条 次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。

一 アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為(略)

こちらの条文は「危険運転致死傷」として記載されています。

「過失運転致死」よりも重い処罰になる可能性があります。

ちなみに「有期懲役」はどのような意味かご存知でしょうか。

有期懲役とは期間の定めのある懲役刑のことです。

期間の定めは1月以上20年以下とされています。

「懲役刑」は所定の刑務作業を行わせるという点で禁錮刑と区別されています。

危険運転致死では最長で懲役20年ということもありえるのですね。

飲酒運転に関する条文は第3条にも記載されています。

第3条も条文を確認してみましょう。

第三条 アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を負傷させた者は十二年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は十五年以下の懲役に処する。

こちらも過失運転致死よりも重い処罰が予定されています。

なので、飲酒運転の死亡事故だと、刑期が長くなる可能性があるといえます。

信号無視による死亡事故とは

「信号は守りましょう」

幼いころから口酸っぱく教えられた規則です。

しかし、残念ながら車やバイク、自転車、歩行者も信号を守らない人が多いのが現状です。

もし、自動車を運転している側が信号無視で死亡事故を起こしてしまったらどのような処罰になるのでしょうか。

「過失運転致死」と「危険運転致死」どちらに当てはまるかわかりますか?

信号無視の死亡事故についてこのようなニュースがありました。

大阪市西淀川区の府道交差点で今月2日夜、自転車に乗っていた高校1年の女子生徒(16)がトラックではねられて死亡した事故で、大阪府警西淀川署が自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑で現行犯逮捕したトラック運転手、(略)について、同法違反(危険運転致死)容疑に切り替えて送検したことが23日、同署への取材で分かった。

同署によると、防犯カメラ映像などから、トラックが交差点に進入する相当前に信号が赤に変わっていたことが判明。

(略)容疑者が故意に信号を無視したとみられ、悪質性が高いと判断したという。

こちらの事件では初めは過失傷害の容疑でした。

しかし、信号無視したことが判明し、「危険運転致死」の容疑に切り替えて捜査されているようですね。

悪質性の高い交通違反は「危険運転致死」に該当する可能性があります。

具体的にいうと

  • 飲酒や薬物で酔った状態での運転
  • 制御困難な速度での運転
  • 無免許での運転
  • 無理な割込みや幅寄せなどの危険な運転
  • 信号無視

などの事情です。

一方で、歩行者や自転車が信号無視をして飛び出てきて、死亡事故を起こしてしまった場合は「過失運転致死」になります。

死亡事故発生から刑務所に収容されるまでの流れとは

【解説】死亡事故発生から刑務所入所までの流れ

もし、死亡事故で逮捕されてしまうとその後、加害者はどうなっていくのでしょうか。

ここからは死亡事故で逮捕された場合の事故発生から刑務所入所までの流れをみていきたいと思います。

死亡事故で逮捕された後は、刑事訴訟法の定めに沿って手続が進められます。

具体的な流れとしては

逮捕

勾留

起訴・不起訴の処分

↓(起訴された場合)

裁判

簡潔にいうとこのような流れです。

事件が起訴され、裁判まで進むと、無罪を獲得しなければ前科がついてしまいます。

交通違反の死亡事故でも他の刑事事件と同じように事件が進んでいくのですね。

ではこちらの流れを段階に分けてみていきましょう。

①警察に逮捕されてから勾留までの流れ

まず、死亡事故においての逮捕から勾留までの流れをみていきましょう。

死亡事故を起こし、加害者を警察が逮捕する場合、その後に警察署で取り調べが行われます。

現行犯、もしくは後日、警察に逮捕された後、警察は48時間以内に「検察官に事件を引き継ぐ」か、「被疑者を釈放する」かを決めなければなりません。

被疑者はその日の夜、「留置場」で一泊することになります。

そして、翌日か翌々日に検察官へ「送致」されます。

送致のあとに釈放されることもあれば、そのまま勾留が続くこともあります。

検察官が「勾留請求」をした場合には、裁判所に行って裁判官と面談をしなければなりません。

勾留質問において、裁判官が「この人は、証拠を隠したり、逃亡したりするおそれがない。」と判断すれば、10日間の勾留が決定されません。

そのため、釈放されることになります。

逮捕後、長くても72時間以内には検察官による

  • 勾留請求
  • 起訴
  • 不起訴
  • 釈放

のいずれかが行われます。

事件が複雑だったり、関係者の事情聴取がまだ終わっていないなど、やむを得ない理由で捜査を終わらないことがあるかもしれません。

その場合は、10日間の勾留のあと、さらに最大10日間勾留の延長が行われることがあります。

留置場に収容されるまでの流れを図で確認しておきましょう。

現行犯逮捕と後日逮捕の違い

②起訴から裁判までの流れ

事件が起訴されると、その後、刑事裁判を受けることになります。

ちなみに、死亡事故と起訴の関係については『死亡事故で不起訴となる割合はどれくらい?|不起訴率を犯罪白書から紹介!』で解説しています。

起訴には、大きく分けて、正式起訴(公判請求)と略式起訴(略式請求)の2つの種類があります。

正式起訴された場合は、公開の法廷で刑事裁判を受けることになります。

基本的には、保釈が認められない限り、判決が確定するまで勾留が継続することになります。

起訴の流れについては以下の図で確認してください。

起訴の流れ

③裁判から刑務所に入所するまでの流れ

逮捕、勾留、起訴・不起訴の処分を見てきました。

正式起訴されると、刑事裁判を受けることになります。

ここからは裁判から刑務所に収容されるまでの流れをみてみましょう。

第一回公判は事件が起訴されてから、約40日後に行われます。

容疑を認めている場合は、第一回公判の約10日後の第二回公判で有罪判決がくだされることもあります。

第二回公判で有罪判決がくだされると刑事裁判が終了します。

第一審の刑事裁判を簡潔にみてみましょう、

裁判の流れ

① 冒頭手続:刑事裁判の手続が始まってから証拠調べに入るまでの手続

② 証拠調べ手続:検察官と弁護人が裁判官に対して、各証拠を示していく手続

③ 論告・求刑/弁論:証拠調べ手続が終わった後に、検察官がこれまでの経緯をまとめ、最終的な意見(検察側の意見)を主張する手続

最終弁論とは、検察官の論告・求刑に対する、弁護人の最終的な意見

④ 判決の言い渡し:刑事裁判の結論を告げ知らせること

といった流れになります。

判決の言い渡しでは裁判長から、無罪(一部無罪)や有罪(懲役〇年執行猶予〇年など)という結論と、その理由について詳しく説明されます。

また、一審の地方裁判所の判決に対して納得できない場合には、高等裁判所に控訴することができます。

④刑務所に入所する際の流れ

刑事裁判で有罪になり、懲役実刑が確定すると通常は刑務所に移送されます。

最後に刑務所に入所する際の流れもみていきたいと思います。

刑の確定後、受刑先や刑務作業の内容を決めるために分類調査が行われます。

調査される内容は

  • 犯罪傾向の程度
  • 年齢
  • 事件の悪質性
  • 本人の改善更生の意欲

のような内容です。

この調査の結果が考慮されて服役場所が分けられることになります。

ここまで、段階別に逮捕~刑務所までの流れを解説しました。

もっと詳しく知りたいという方は『交通事故が刑事事件となる基準とは?|逮捕・起訴の流れや判例も紹介』を見てみてくださいね。

交通事故の加害者は「交通刑務所」に入る?

交通事故で、懲役・禁錮などの判決を受けた加害者は一体どこに収容されるのでしょうか。

通常の刑事事件と同じ場所に収容されるのでしょうか…

一般的に、交通事故を起こしたり悪質な道路交通法違反などの受刑者が収容される刑務所は交通刑務所と呼ばれています。

しかし、その刑務所には「交通刑務所」と言う名前はついていません。

交通事故で有罪となり、懲役・禁錮刑を受けることになると交通犯罪の部門がある刑務所に収容されることになります。

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各事務所に編集部のコメントや、実際の利用者の口コミなどが掲載されているので参考になります。

自分の住んでいる地域の頼れる弁護士がすぐに見つけられるのは便利ですよね。

最後に一言アドバイス

死亡事故(交通事故)は日常に潜んでいる事件です。

いつ、自分が加害者になるかも被害者になるかもわかりません。

日頃から常に慎重に運転することを心がけましょう。

ご自身・ご家族が死亡事故(交通事故)の加害者になってしまったみなさん。

死亡事故は重い処罰を受ける可能性のある事件です。

もし、事件の当事者になってしまったら…すぐに弁護士に相談することをおすすめします

対応のスピードがみなさんの将来を左右するかもしれません。

まとめ

今回は死亡事故(交通事故)で加害者は刑務所に行く可能性があるかを中心にお送りしました。

死亡事故を起こすとどのような処罰を受けるのかなどもわかりましたね。

死亡事故は起こしてしまうと取り返しがつきません。

しかし、もしかすると自分が加害者になってしまうこともあるかもしれません。

その際はお一人で悩まずに

などを利用して弁護士に頼ることを検討しましょう。

他にも関連記事がありますのでそちらもぜひお読みください。